今日の芸術 2022

art curator 岡本かのんのブログ

芸術鑑賞

芸術鑑賞 光琳と宗達の《風神雷神図屏風》

風神雷神図屏風 (約1100文字・購読時間1分30秒) 江戸時代を代表する画派として琳派という人たちがいる。狩野派、土佐派など血縁や師弟関係でつながる画派とは異なり、私淑によって同系統の技法・画風、作品群を残した俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一などの総…

芸術鑑賞 ティツィアーノ《ウルヴィーノのヴィーナス》

ウルヴィーノのヴィーナス (約1500文字・購読時間1分50秒) 題・《ウルヴィーノのヴィーナス》(1538) 作・ティツィアーノ・ヴェチェリオ(1488-1576) ルネサンス様式の豪華な宮殿を背に、向かって頭を左、足を右にして、裸の女性が寝台に静かに横たわって…

芸術鑑賞 M.C.エッシャー《滝》

M.C.エッシャー『滝』(1961年) (約900文字・購読時間1分00秒) リトグラフ《滝》(1961年)もまた、M.C.エッシャーによって制作されたありえない図形である。まず作品に向かって中央やや上部の左手を見ると、滝が落ちるのがみえ、それによって水車が回っ…

芸術鑑賞 M.C.エッシャー《物見の塔》

M.Cエッシャー『物見の塔』(1958年) (約2000文字・購読時間2分30秒) リトグラフ《物見の塔》(1958年)オランダの画家である、 マウリッツ・コルネリス・エッシャー(1898年-1972年)によって制作された。二次元の絵だが、 遠近法による描写を見なれてい…

芸術鑑賞 葛飾北斎 《冨嶽三十六景 山下白雨》

葛飾北斎 『冨嶽三十六景 山下白雨』 (約1390文字・購読時間1分40秒) 制作時期 天保元~4年(1830-33年)頃 《凱風快晴》や《神奈川沖浪裏》とともに、《冨嶽三十六景》の三役に数えられる作品である。季節は夏、わずかに雪が残る富士山の山頂付近は、雲ひ…

芸術鑑賞 歌川広重《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》

歌川広重『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』 (約1350文字・購読時間1分40秒) 安政4年(1857)9月に制作された。「大はし」は隅田川に架けられていた新大橋のことで、「あたけ」(安宅)とは、対岸にあった御船蔵周辺の俗称である。ここには幕府の御船蔵があ…

芸術鑑賞 葛飾北斎 《富嶽三十六景 凱風快晴》

葛飾北斎『富嶽三十六景 凱風快晴』 (約1500文字・購読時間1分50秒) 制作時期 天保元-4年(1830-33年)頃 『富嶽三十六景』は、いわずと知れた葛飾北斎の代表作である。シリーズ名には“三十六景”とあるが、総点数は全46図にのぼる。『富嶽三十六景』は天保…